石見焼
島根県 江津市

山の斜面を利用し、細長い部屋を数室連続させ、
次々に室内の容積を大きくし余熱を利用しながら焚き上げていく登り窯。
隣り合う室は小さな小窓で繋がっており、小窓から次の窯へ
温度が伝わりながら焼成する仕組みは、熱効率がよく高温が出せるために、
大物作りには欠かせない。
1200〜1300度という高温で丸2日間掛けて焼き上げる登り窯は
手間と時間が掛かる上に、燃料である松を大量に使うため、
決して効率の良い窯ではないが、石見焼独特の色や焼きムラを生み、
窯出しをするまで、仕上がりが分からないこの焼成法は、
やきものの面白さと怖さを併せ持っている。
今では江津市内で登り窯を使っているのは1軒のみとなった。

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